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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻7号

1989年07月発行

文献概要

研究と報告

ジャルゴン失語の長期経過について—5年間の経過観察例の報告

著者: 波多野和夫1 浅野紀美子2 藤村亜紀3 加藤典子4 井上有史4 浜中淑彦5

所属機関: 1国立京都病院精神神経科 2京都市身障者リハビリテーションセンター言語室 3清恵会病院言語室 4京大病院精神神経科 5名古屋市立大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.709 - P.716

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 抄録 語新作ジャルゴン失語の1例の5年間の臨床経過を検討した。失語症状群としてはあくまで語新作ジャルゴン失語の範疇内であったが,経過と共に英語表現が増大し,英語(様)の意味性語新作または記号素性錯語の出現が観察された。本例の言語現象の変化を理解するためには,(1)語新作ジャルゴンより意味性ジャルゴンへの症状変化(Alajouanine),(2)博言家失語における言語混合現象とスイッチ機構障害(Perecman),(3)ストレスを回避し心的平安に向かおうとする生体の防御反応様式(Weinstein),という3つの観点が重要である旨指摘した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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