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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻8号

1989年08月発行

文献概要

研究と報告

小脳歯状核グルモース変性を呈した遅発性ジスキネジアの1剖検例

著者: 種田雅彦12 伊藤ますみ1 山下謙二1 安田素次1 木村直樹1 駒井澄也1

所属機関: 1市立札幌病院附属静療院 2函館渡辺病院

ページ範囲:P.839 - P.844

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 抄録 症例:82歳,男性。31歳時,幻聴・関係被害妄想が出現,精神分裂病と診断され,以後入院が継続していた。59歳時より系統的薬物療法を開始。77歳時より舌の捻転を主体とする遅発性ジスキネジアが出現。82歳時,肺炎にて死亡した。
 中枢神経系の剖検所見では,大脳皮質・白質・基底核には特異的所見は認められなかった。小脳ではPurkinje細胞に著変はなかったが,歯状核神経細胞は,胞体の萎縮及び軽度腫大のほか,胞体周囲に軽度嗜銀性の微細顆粒状・小斑状・リング状構造が多発し,グルモース変性の所見を呈していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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