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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻8号

1989年08月発行

文献概要

研究と報告

TRH単独欠損症に肝性脳症を合併した1例—TRH-T及びTRHアナログ(DN-1417)による治療効果を中心として

著者: 坂元俊文1 竹下久由1 加藤明孝1 高須淳司1 川原隆造1 挾間秀文1 石飛和幸2

所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神医学教室 2鳥取大学医学部第3内科教室

ページ範囲:P.845 - P.852

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 抄録 肝性脳症の経過中に,TRH単独欠損症の合併が発見された1女性例を経験した。症例は56歳女性,ウイルス性肝炎による肝硬変に伴い,意識障害を背景とした活発な幻覚・妄想状態を呈し,加療により意識障害は改善したが,その後断続的に出現する幻聴及び二次性妄想などが認められた。本症例に対して,TRH-T 24mg/日を途中1週間の休薬期間をおいて,1カ月間連続投与したところ,投与1週間後より,中止後も1カ月間にわたり良好な経過であった。その後の症状再燃に対して,TRHアナログ(DN-1417)を投与したところ,TRHには劣るものの同様に症状改善傾向が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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