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文献概要
研究と報告
四丘体槽クモ膜嚢腫を伴う入浴てんかんの1症例
著者: 本橋一夫1 諏訪克行2
所属機関: 1医療法人二本松会山形病院 2東京都立青山病院神経科
ページ範囲:P.853 - P.860
抄録 四丘体槽クモ膜嚢腫と推定されるspace occupying lesionを伴う入浴てんかんの1症例について,臨床・脳波・CT・脳血管写所見を報告すると共に,発作誘発試験を行って誘発因子を分析し,発作発生機序にも言及した。
発作型は複雑部分発作で,二次性全般化する場合がある。誘発因子としては,温覚刺激・触覚刺激・生理的高体温や激しい運動による代謝性変化が必要で,視覚刺激の有無に左右される。入眠時脳波で,右側頭頂部から後頭部にかけてsmall spikeを伴う徐波がみられ,発作時には,高振幅徐波が全般性に出現した。VAGで,四丘体と小脳虫部の上部に嚢腫によるmass effectが認められ,本例が視覚刺激に過敏性を有していることから,四丘体のうち上丘が発作発生機制に関与しているものと推察された。
発作型は複雑部分発作で,二次性全般化する場合がある。誘発因子としては,温覚刺激・触覚刺激・生理的高体温や激しい運動による代謝性変化が必要で,視覚刺激の有無に左右される。入眠時脳波で,右側頭頂部から後頭部にかけてsmall spikeを伴う徐波がみられ,発作時には,高振幅徐波が全般性に出現した。VAGで,四丘体と小脳虫部の上部に嚢腫によるmass effectが認められ,本例が視覚刺激に過敏性を有していることから,四丘体のうち上丘が発作発生機制に関与しているものと推察された。
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