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短報
インターフェロン脳症の1症例
著者: 高橋正1 一宮洋介1 飯塚禮二1
所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.93 - P.95
文献購入ページに移動インターフェロン(IFN)は,1950年代にウイルス増殖抑制物質として発見されたが,抗ウイルス作用以外にも種々の生物学的活性を持つことが知られている2,6,14)。なかでも一部の悪性腫瘍で腫瘍細胞増殖を抑制することが報告されている2,5〜7,11,14)。一方,副作用として発熱,全身倦怠感,食思不振の出現が知られており1〜6,8〜14),意識障害,けいれんなどの中枢神経症状の発現も少数ながら報告されている1,3,4,8〜14)。
今回我々は,腎細胞癌手術後,IFN-αを使用中に意識障害を呈した症例を経験したので報告する。
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