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雑誌詳細

文献概要

短報

REM睡眠に関連した異常行動を示した高齢者の1例

著者: 金英道1 倉知正佳1 本田徹2

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部神経科精神科 2富山市民病院神経精神科

ページ範囲:P.1121 - P.1124

I.はじめに
 最近,高齢者において,夢中遊行に類似した異常行動を睡眠中に示す例が報告されている。Schenkら6)によれば,小児の夢中遊行がNREM睡眠中に起こるのに対し,高齢者のそれはREM睡眠中に異常行動を示すのが特徴であるとされる。このような症例では脳幹に病変を有するOPCAやShy-Drager症候群などの基礎疾患を認めることがある6,7)が,全く基礎疾患を有しないこともある3)。ポリグラフィー(以下,PSGと略す)による研究では,異常行動はREM睡眠中に起こり,その際のポリグラムは筋活動の抑制を伴わない非典型的なREM睡眠のポリグラム像4,8,9)を呈し,このような異常行動とREM睡眠の変容との関係が議論されている3,6,7)
 今回,我々は特に基礎疾患を認めない高齢男性でREM睡眠に関連して異常行動を示した1例に,治療前後にPSGを施行し,興味ある知見を得たので,報告する。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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