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文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻10号

1990年10月発行

資料

本邦における遺伝性歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)家系の地理的分布と,新潟県におけるDRPLAの有病率

著者: 稲月原1 熊谷敬一1 内藤明彦1

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1135 - P.1138

文献概要

I.はじめに
 DRPLA(Hereditary dentatorubral-pallidoluysian atrophy:遺伝性歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)は最近,遺伝性の中枢神経系疾患として新たに公認されるようになった疾患である。DRPLAは小脳失調,ミオクローヌス,てんかん発作,舞踏病アテトーゼ様運動といった神経症状の他に痴呆や分裂病様症状などの多彩な精神症状を呈し精神医学的にも無視できない疾患である11)。DRPLAに関する研究論文は圧倒的に本邦に多く,諸外国ではいまだ症例の報告がない。したがって現在までのところDRPLAは本邦に特異的に多い疾患であるといえる。本邦においてDRPLA家系の発祥地がどのような地理的分布を示すか,という問題は疫学的に興味のあるところである。本論文では,本邦におけるDRPLA家系の発祥地の分布と,新潟県におけるDRPLAの有病率について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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