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文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻11号

1990年11月発行

文献概要

研究と報告

抗うつ薬によって惹起されたミオクローヌスの3症例

著者: 福迫博1 長友医継1 上山健一1 松本啓1

所属機関: 1鹿児島大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.1173 - P.1177

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 抄録 抗うつ薬による治療を行った22例の躁うつ病の患者のうち,5例(23%)に静止性振戦を認め,そのうち3例(14%)にミオクローヌスを認めた。症例1では,maprotiline 1日量125mgにより上肢にミオクローヌスが出現し,入眠困難がみられたためにclonazepamを投与したところ,ミオクローヌスは軽減した。症例2では,clomipramine 1日量150mgにより上下肢にミオクローヌスが出現し,お茶をこぼしたり,つまずくなどの症状がみられ,脳波上,棘徐波複合が出現した。症例3では,maprotiline 1日量125mgにより上肢にミオクローヌスが出現し,書字の際に字がはねるなどの障害がみられた。全症例において,ミオクローヌスは抗うつ薬の減量や変更により消失した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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