icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻12号

1990年12月発行

研究と報告

精神分裂病患者における睡眠薬の使われ方

著者: 山寺博史13 加藤昌明1 塚原靖二1 上埜高志2 豊田純三1 大熊輝雄1

所属機関: 1国立精神・神経センター武蔵病院 2東北大学医学部精神医学教室 3日本医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.1285 - P.1291

文献概要

 抄録 精神病院入院の精神分裂病患者282名において,臨床症状とベンゾジアゼピン系睡眠薬および抗不安薬,バルビツール酸系睡眠薬,抗精神病薬(就眠前,1日の総量)の量との間の関係について検討した。全体の36%でベンゾジアゼピン系睡眠薬あるいは抗不安薬,26%でバルビツール酸系睡眠薬が使用されていた。眠りやすさが不良なほど抗精神病薬(1日の総量)やバルビツール酸系睡眠薬の服用量が増加しており,起きやすさが不良なほど抗精神病薬(1日の総量)の服用量が増加していた。また日常行動能力が悪いほどバルビツール酸系睡眠薬の服用量が増加していた。これらのことより,臨床症状が悪いほどベンゾジアゼピン系睡眠薬あるいは抗不安薬服用中心から,バルビツール酸系睡眠薬や抗精神病薬の服用量が増加していることが明らかになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら