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文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻12号

1990年12月発行

研究と報告

老人ホーム入所者の生活実態と抑うつに関する検討

著者: 堀口淳1 稲見康司1 柿本泰男1

所属機関: 1愛媛大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1319 - P.1324

文献概要

 抄録 老人ホーム32施設に入所中の920名の生活実態を調査し,さらにこの結果を養護および特別養護老人ホーム入所者に分けて比較検討した。また同時にZungの自己評価式抑うつ尺度を実施し,在宅老人1,155名の結果と比較検討した。その結果,①ホーム全体では,半数以上の入所者が自宅からの入所で,また3年以上の長期入所者であり,兄弟や子供があり,面会や外出,クラブ活動への参加や友人関係を有し,自立した生活を行っており,これらの傾向は兄弟や子供の有無と面会を除いて,養護老人ホーム入所者で高率であった。②Zungの自己評価式抑うつ尺度の結果では,ホーム入所者全体の60.4%が抑うつありと判定され,特別養護老人ホーム入所者では70.8%とさらに高率であり,これらの値は在宅老人の39.1%と比較し統計学的に有意に高率であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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