文献詳細
短報
15年間の間欠期を経て再発した周期性傾眠症の女性例
著者: 田宮聡1 酒本謡子2 天野雅夫2 岡村仁1 杉原順二1 高畑紳一1 菊本修1 横田則夫1 河相和昭1 山崎正数1 中原俊夫1 更井啓介3
所属機関: 1広島大学医学部神経精神医学教室 2広島静養院 3サライ神経科
ページ範囲:P.1333 - P.1335
文献概要
睡眠障害の中で不眠は最も頻繁に経験される症状であるのに対して,過眠は不眠ほどには多くなく,その中でも過眠を主症状とする周期性傾眠症は極めてまれな疾患である。
我々は,若年期に傾眠と不眠のエピソードで発症し,その後寛解状態にあったが,約15年を経て更年期に再び傾眠を呈した女性例を経験した。本症例の診断としては,周期性傾眠症が最も妥当と考えられたが,間欠期が極めて長期にわたっていた点,比較的高年齢で再発をみた点がこれまでの報告例と異なっていた。
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