文献詳細
シンポジウム 「うつ」と睡眠
文献概要
I.はじめに
睡眠機構の発達は,学童期にはほぼ完了しており,前思春期(6〜10歳)頃から生じてくる小児のうつ病Major depressive disorderにみられる睡眠障害については,成人と同様な機序による発現が想定しうる。ここでは小児における睡眠機構の発達を概観し,その発達過程で睡眠障害が生じた自験例を中心に,睡眠覚醒リズム障害と,それに関与したと考えられる環境要因,内因としての中枢神経系の障害および障害発現の臨界齢を検討し,これらがいかなる行動異常の発現に関連するのかを考察し,最後に,前思春期うつ病につき文献的考察を試みた。
睡眠機構の発達は,学童期にはほぼ完了しており,前思春期(6〜10歳)頃から生じてくる小児のうつ病Major depressive disorderにみられる睡眠障害については,成人と同様な機序による発現が想定しうる。ここでは小児における睡眠機構の発達を概観し,その発達過程で睡眠障害が生じた自験例を中心に,睡眠覚醒リズム障害と,それに関与したと考えられる環境要因,内因としての中枢神経系の障害および障害発現の臨界齢を検討し,これらがいかなる行動異常の発現に関連するのかを考察し,最後に,前思春期うつ病につき文献的考察を試みた。
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