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文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻2号

1990年02月発行

文献概要

研究と報告

心気症の精神療法への一寄与—その「不運」と「悲劇」に着目して

著者: 市田勝1 近藤三男2

所属機関: 1協立総合病院精神科 2名古屋大学医学部精神科

ページ範囲:P.139 - P.145

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 抄録 心気症者は自らを「身体疾患にかかっている不運な者」として受け入れてもらうことを他者に執拗に要求する。この訴えの後半部分である「不運」に着目することは彼らの話を精神療法的に聞いていく上で有用である。
 この考え方はKohut, H. の共感を重視した自己愛人格障害の患者の治療の一技法として位置付けることができる。特にKohutの‘Tragic Man'という考え方が我々にとって示唆的である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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