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研究と報告
補綴による下顎前方固定の睡眠時無呼吸症候群に対する治療効果
著者: 坂本哲郎1 朱雀直道2 山鹿憲2 安武りか2 小鳥居湛1 中沢洋一1
所属機関: 1久留米大学神経精神科 2久留米大学口腔外科
ページ範囲:P.181 - P.186
文献購入ページに移動PMAとはprosthesis(補綴)によって,下顎を3〜5mm前方に引き出すことにより,上気道の閉塞を軽減または予防する方法で,1984年にMeier-Ewertらによって提唱されたSASの新しい治療法である。PMAにより,5例平均で無呼吸出現数は367.2回から226.0回,無呼吸指数は64.1から32.3,無呼吸出現率は50.8%から22.9%と著明な改善を認め,その効果はAZMとほぼ同等のものであった。一方,睡眠に対しては,AZMより大きな改善効果をもたらし,いびきに対しても著明な効果を認めた。また,安全性も高く,患者への負担も比較的軽いなど,PMAは長期の使用にも耐えられる有用性の高いSASの治療法のひとつと思われる。
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