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短報
てんかん非治療下での強制正常化現象を呈した1例
著者: 三辺義雄1 倉知正佳1
所属機関: 1富山医科薬科大学付属病院神経精神科
ページ範囲:P.196 - P.198
文献購入ページに移動I.はじめに
てんかん患者において幻覚,妄想,強迫行為など多彩な精神症状が出現し,この時脳波上のてんかん性律動が消失し,背景脳波も律動異常が消失してα律動となる現象を1953年Landoltは強制正常化現象(forced normalization)と名付けた1)。彼はこの現象が抗てんかん剤非投与下でもみられることを指摘しているが,最近の報告例をみると抗てんかん剤投与下の場合が圧倒的に多く,非投与下の例は稀である5)。非治療下での本現象の検討はてんかんと精神症状のantagonism7)を追究する上でも重要と考えられる。
てんかん患者において幻覚,妄想,強迫行為など多彩な精神症状が出現し,この時脳波上のてんかん性律動が消失し,背景脳波も律動異常が消失してα律動となる現象を1953年Landoltは強制正常化現象(forced normalization)と名付けた1)。彼はこの現象が抗てんかん剤非投与下でもみられることを指摘しているが,最近の報告例をみると抗てんかん剤投与下の場合が圧倒的に多く,非投与下の例は稀である5)。非治療下での本現象の検討はてんかんと精神症状のantagonism7)を追究する上でも重要と考えられる。
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