文献詳細
文献概要
動き
「第8回世界精神医学会議」報告—注目を集めたソビエト再加入までのポリティカル・ドラマ
著者: 寺嶋正吾1
所属機関: 1福岡家庭裁判所医務室
ページ範囲:P.217 - P.218
文献購入ページに移動 記録によると1977年開催の第6回世界精神医学会議(ホノルル)の登録者は3,500人であったとされているし,前回のウイーン会議(1983年)は4,000人,今回のアテネ会議は受付で聞いたところによると,70カ国から5,000人をはるかに超える数の参加者があったということであった。学会は1989年10月12日から19日までであった。手にしたプログラム集の厚さが3.5センチ,抄録集の重さが2キロ,発表論文に打たれている番号は3,237番まであるのだから,いかに巨大な祭典ともいうべき華やかな国際会議であったかお分かりいただけると思う。「情緒障害の生物学的研究の進歩」,「精神障害の国際分類」など大きなテーマについて参加者全体を対象にしたプレナリー・セッションが7日間で14回開かれた。そのほかにフリー・シンポジウムが112のテーマにつき,また各分科会のシンポジウムが40のテーマについて開かれた。さらに「新研究」というセッションが38回開催された。またフリー・コミュニケーションが134,生物学的精神医学から精神分析,さらに診断・分類からリハビリテーションにまでテーマの分かれた特別セッションが50,スポンサード・シンポジウムが18,ワークショップが17,ポスター供覧が59回(500題の発表),ビデオ供覧が11回開かれた。これで約3,200題を処理するのであるから,プログラム委員会のご苦労が察せられた。
我が国からの参加者も多く,登録した参加者は180名で,発表演題は24題であった。日本からもう少し積極的に学会発表がなされることが望ましいように思う。ちなみに日本精神神経学会はその会員数からいえば,アメリカ精神医学会に次いで70会員学会のうちのナンバー・ツーの大きな学会に今や成長しているのである。
我が国からの参加者も多く,登録した参加者は180名で,発表演題は24題であった。日本からもう少し積極的に学会発表がなされることが望ましいように思う。ちなみに日本精神神経学会はその会員数からいえば,アメリカ精神医学会に次いで70会員学会のうちのナンバー・ツーの大きな学会に今や成長しているのである。
掲載誌情報