文献詳細
特集 向精神薬の見逃されやすい副作用と対策
抗精神病薬長期使用時の心臓機能,眼などの変化
著者: 小椋力1 国元憲文1 岸本朗2
所属機関: 1琉球大学医学部精神神経科学講座 2鳥取大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.228 - P.235
文献概要
一方,他の著者が本特集で述べるような新しい副作用が気付かれ,それに注目するために,以前から知られている副作用に対する関心が多少とも低下した可能性はないであろうか。心臓機能,眼の角膜・水晶体の混濁などは,以前から知られていても自覚症状が乏しいために,見逃されていることはないであろうか。新薬は登場してきているが,これらについて長期間の影響は調べられているであろうか。抗精神病薬療法は長期化しやすく,すでに20〜30年間にわたって抗精神病薬を服用し続けている患者も存在する。これらの患者に対する長期服薬(超長期とでもいえるかもしれない)の影響はどうであろうか。加齢変化に長期服薬が何らかの悪影響を及ぼす心配はないのであろうか。以前から知られている副作用の出現機序は解明され,解決法が見出されたのであろうか。
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