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研究と報告
季節性感情障害とその高照度人工照明療法
著者: 溝部裕子1 永山治男1
所属機関: 1大分医科大学精神神経医学教室
ページ範囲:P.315 - P.322
文献購入ページに移動 抄録 4例の季節性感情障害とそのうち3例に施行した高照度人工照明療法(光療法)の結果について報告し,同症および同症における光療法の作用機序について若干の考察を行った。4例中3例(症例1,2,4)は気分の障害に加えて,糖分やでんぷん質への飢餓carbohydrate craving,過眠,活動性の低下,社会的ひきこもり,仕事の障害など同症に特徴的な症状を示したが,他の1例はcarbohydrate cravingを欠いていた。光療法は3例中2例で有効,1例で無効であった。症例1は朝のみの照射では効果がなく,夕方の照射を追加することにより完全寛解した。退院後一時再悪化したが自宅における光療法の時間を調整することにより再び寛解した。症例2は当初より朝夕2回の照射を行い完全寛解した。症例3は朝のみの照射を10日間施行したが無効であった。症例4は自然寛解に近い状態にあり治療は行わなかった。
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