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研究と報告
労災認定業務における精神医学的問題
著者: 黒木宣夫1
所属機関: 1東京労災病院精神科
ページ範囲:P.403 - P.409
文献購入ページに移動 抄録 近年,職場のメンタル・ヘルスが重要視され,業務上外疾病の認定基準も大幅に改訂,その適用範囲も広く認められつつあるが,労災,業務上疾病における後遺症の障害認定業務における精神医学的問題を明らかにする目的で,他診療科から認定業務に際して精神科に依頼されてきた症例73例(男58,女15)について精神医学的に検討を加えた。ただし,労災認定業務における精神医学的問題をわかりやすくするため,認定業務を主として行う診療科の判断で後遺障害としての医学所見が,比較的軽度である群をⅠ群,医学所見が明白な群をⅡ群に分けて,特に認定までの期間,入院回数,転医回数,依頼内容,精神状態,監督署へ提出された意見書,などについて比較検討し,さらに必要に応じて心理テストを施行したのでその結果を報告するとともに,後遺障害の等級認定に際しての精神医学的問題に若干の考察を行った。
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