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文献詳細

雑誌文献

精神医学32巻7号

1990年07月発行

文献概要

短報

睡眠相遅延症候群の1症例—triazolamによる治療効果について

著者: 松本三樹1 宮岸勉1 毛利義臣2 田中康雄3

所属機関: 1旭川医科大学医学部精神科神経科 2北海道立緑ケ丘病院精神神経科 3市立士別総合病院精神神経科

ページ範囲:P.789 - P.792

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I.はじめに
 睡眠相遅延症候群(Delayed Sleep Phase Syndrome,以下DSPSと略)は,睡眠時間帯が通常よりも数時間以上遅れて固定するために社会生活上重大な支障を来すという特徴を有している。本症候群は,1979年に作成された睡眠覚醒障害の国際分類においては睡眠覚醒スケジュール障害の一つとして位置づけられ,その後,1981年にWeitzmamら13)によって6症例の詳細な報告および診断のためのガイドラインが呈示された。
 DSPSは,近年その病態生理が次第に明らかにされつつあるが,治療方法に関してはなお試行錯誤が続けられている現状である。最近我々は,光療法,時間療法および種々の薬物療法を試みた結果,triazolamが著効を示したDSPSの1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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