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短報
アルファ昏睡を呈した急性薬物中毒の1例
著者: 河合伸念1 市川忠彦2 嶋崎素吉2 小泉準三2 佐藤寿一3 山下衛4
所属機関: 1筑波大学附属病院精神神経科 2筑波大学臨床医学系(精神医学) 3筑波大学附属病院救急部 4筑波大学臨床医学系(救急医学)
ページ範囲:P.793 - P.795
文献購入ページに移動臨床的には昏睡状態であるにもかかわらず,脳波では通常の昏睡時に出現するδ,θ波が認められず,覚醒時と類似したアルファ帯域波が認められることがまれにある。アルファ昏睡(以下,α昏睡)と呼ばれるこの特異な臨床・脳波像は,これまで予後不良であるとされてきたが12,15),近年この昏睡からの回復例も報告されるようになり6,14),その病態生理が再び注目されるようになっている。今回,著者らは急性ブロムワレリル尿素中毒によりα昏睡を呈し,早期に回復した1例を経験したので,その臨床・脳波的特徴を中心に報告し,若干の考察を加えたい。
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