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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻1号

1991年01月発行

研究と報告

Anorexia nervosa患者のbody compositionについて—Dual Photon Absorptiometryによる測定

著者: 切池信夫1 中西重裕1 永田利彦1 松永寿人1 奥野正景1 井上幸紀1 越智宏暢2 川北幸男1

所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室 2大阪市立大学医学部核医学教室

ページ範囲:P.47 - P.51

文献概要

 【抄録】Anorexia nervosa 14例と健常女性10名についてDual Photon Absorptiometryにより体脂肪量(率),除体脂肪量,総骨塩量を測定した。anorexia nervosa群のそれぞれの平均値は2.2kg(7.2%),30.7kg,1.7kgで,健常対照群のそれぞれの平均値13.2kg(28.3%),32.8kg,2.1kgに比し有意に低値を示した。このことからanorexia nervosa患者の低体重は主に体脂肪量の減少によるものであるが,筋肉量に加えて骨塩量も減少していた。DPAにより測定した体重は,実際の体重と高い正の相関を示した。また体脂肪率は体重およびBMIと高い正の相関関係を示した。以上からDPAによる体脂肪量測定法は,より直接的,容易かつ非侵襲的な方法で低体重のanorexia nervosa患者に対しても有用で,臨床的に十分利用できるものと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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