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研究と報告
皮膚寄生虫妄想を呈したアルコール多量飲用者の1例
著者: 永瀬文博1 赤崎安昭1 野間口光男1 森岡洋史1 長友医継1 松本啓1 中川潔2
所属機関: 1鹿児島大学医学部神経精神医学教室 2三州病院
ページ範囲:P.1105 - P.1109
文献購入ページに移動本症例は,長年のアルコール多量飲用に基づく末梢神経障害,インポテンス,痔核といった基礎疾患により皮膚の感覚変化が生じ,これらが体感異常を発現させる基盤になったと考えられた。そして,知人の死による孤立的,疎外的な不安状況,および知人に対する罪悪感が心因として加わり,体感異常を妄想的解釈に発展させたものと考えられた。
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