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文献概要
特集 不安の病理
人格障害の不安:パーソナリティ傾向と不安
著者: 皆川邦直1
所属機関: 1東京都精神医学総合研究所
ページ範囲:P.1307 - P.1312
文献購入ページに移動■はじめに
「人格障害の不安」について述べることになっているが,人格障害というと,異常人格,その一部としての精神病質が想起されるだろう。ところがパーソナリティ障害というと,精神病質とは異なる概念であると思われるか,あるいはなじみのない用語であって何のことか分からぬといった印象を抱かれるかもしれない。
ところで,この表題を異常人格ないし精神病質と読み替え,さらに伝統的なドイツ精神医学を代表するSchneider, K. 4)の言葉を借りていうならば,異常体験反応に発展する精神病質人格について語ることになるであろう。すなわちそれは,「内的抗争反応は全く特定の人格,しかもほとんど常に敏感人格,自信欠乏人格に結びついている」5)ということになろうか。あるいは論議しようのない「基底」について触れることになるかもしれない。しかしそれでは「人格障害の不安」とは,いささか隔たりが大きくなりすぎるであろう。
「人格障害の不安」について述べることになっているが,人格障害というと,異常人格,その一部としての精神病質が想起されるだろう。ところがパーソナリティ障害というと,精神病質とは異なる概念であると思われるか,あるいはなじみのない用語であって何のことか分からぬといった印象を抱かれるかもしれない。
ところで,この表題を異常人格ないし精神病質と読み替え,さらに伝統的なドイツ精神医学を代表するSchneider, K. 4)の言葉を借りていうならば,異常体験反応に発展する精神病質人格について語ることになるであろう。すなわちそれは,「内的抗争反応は全く特定の人格,しかもほとんど常に敏感人格,自信欠乏人格に結びついている」5)ということになろうか。あるいは論議しようのない「基底」について触れることになるかもしれない。しかしそれでは「人格障害の不安」とは,いささか隔たりが大きくなりすぎるであろう。
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