文献詳細
特集 不安の病理
文献概要
■はじめに
benzodiazepine(BZ)系抗不安薬が臨床に導入されて以来30年が経ち,現在では抗不安薬は精神科領域に限らず最も頻用される薬物の1つになった。不安,ストレス,あるいは疾患としての不安障害の生物学的研究は神経化学的検討が困難であったが,BZ系抗不安薬の登場と,BZの作用部位であるγ-アミノ酪酸(GABA)/BZレセプターの分子生物学的研究の成果と,5-HT系抗不安薬をはじめとする非BZ系抗不安薬の開発などにより不安の研究に新たな発展がみられた。不安の精神薬理に関するこうした最近の研究の動向をGABA,5-HT,noradrenaline(NA)神経系を中心にまとめてみたい。
benzodiazepine(BZ)系抗不安薬が臨床に導入されて以来30年が経ち,現在では抗不安薬は精神科領域に限らず最も頻用される薬物の1つになった。不安,ストレス,あるいは疾患としての不安障害の生物学的研究は神経化学的検討が困難であったが,BZ系抗不安薬の登場と,BZの作用部位であるγ-アミノ酪酸(GABA)/BZレセプターの分子生物学的研究の成果と,5-HT系抗不安薬をはじめとする非BZ系抗不安薬の開発などにより不安の研究に新たな発展がみられた。不安の精神薬理に関するこうした最近の研究の動向をGABA,5-HT,noradrenaline(NA)神経系を中心にまとめてみたい。
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