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特集 精神科領域におけるレセプター機能の研究の進歩
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著者: 三国雅彦1 大月三郎2
所属機関: 1国立精神・神経センター 2岡山大学精神科
ページ範囲:P.116 - P.116
文献購入ページに移動しかも近年の分子生物学的研究の進歩により,糖蛋白であるこれらのアミン受容体のうち,そのアミン酸配列が解明された受容体は,現在までのところ,D1,D2,D3ドーパミン,α1B,α2・C10,α2・C4アドレナリン,β1,β2,β3アドレナリン,5-HT1A,5-HT1C,5-HT2セロトニン受容体などである。これらの受容体は魅惑の7回貫通型と呼ばれるようにいずれも細胞膜を繰返し7回貫通し,GTP結合調節蛋白と共役して,アデニル酸シクラーゼやホスホリパーゼCを活性化する。その結果,2次メッセンジャーであるサイクリックAMPや,イノシトール-3-リン酸,ジアシルグリセロール産生が調節され,種々のリン酸化反応も調節を受け,種々の細胞機能の調節が司られることが明らかにされている。これらのめざましい研究成果を取り入れた各種精神疾患における受容体・情報伝達系の病態生化学的研究や,生物学的マーカーの研究,また各種向精神薬の受容体・情報伝達系相互に対する作用機序の研究などが盛んにすすめられるようになってきている。
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