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特集 精神科領域におけるレセプター機能の研究の進歩
[指定討論]うつ病とセロトニンレセプター
著者: 山脇成人1
所属機関: 1広島大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.161 - P.163
文献購入ページに移動 うつ病の病因に関するセロトニン(5-HT)仮説が提唱されてから多くの研究が行われてきたが,基礎的研究技術の進歩に伴ってその内容も変化してきた。当初はうつ病患者の髄液あるいは自殺患者の死後脳における5-HT代謝に関する研究からうつ病における5-HT代謝障害が注目された。一方,抗うつ薬に関する薬理学的研究においては,神経終末における5-HTなどのモノアミン再取り込み阻害作用が治療機序に関係していると考えられていたが,その後のレセプター研究の進展に伴って,シナプス後膜上のレセプターの変化が注目されてきた。
5-HTレセプターは最近では多くのサブタイプが提唱され,少々混乱しているのが現状である。しかし,今回のシンポジウムで取り上げられた5-HT1Aおよび5-HT2レセプターは,その情報伝達系や生理機能が比較的明らかになっており,うつ病研究においても報告が多い。そこで今回発表された2演題をもとに5-HT1Aおよび5-HT2レセプターとうつ病について考察してみたい。
5-HTレセプターは最近では多くのサブタイプが提唱され,少々混乱しているのが現状である。しかし,今回のシンポジウムで取り上げられた5-HT1Aおよび5-HT2レセプターは,その情報伝達系や生理機能が比較的明らかになっており,うつ病研究においても報告が多い。そこで今回発表された2演題をもとに5-HT1Aおよび5-HT2レセプターとうつ病について考察してみたい。
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