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研究と報告
季節性感情障害の1例における神経生物学的検討
著者: 中山和彦1 遠藤拓郎1 吉牟田直孝1 忽滑谷和孝1 田中樹子1 伊藤洋1 佐々木三男1 森温理1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神医学教室
ページ範囲:P.175 - P.184
文献購入ページに移動その中で神経内分泌の変動に注目すべき結果が認められた。まずうつ状態や過食などと関連が考えられる血漿中トリプトファン濃度について述べると,総トリプトファン濃度は一定であるものの,脳内に移行する遊離型トリプトファン濃度は病相期において有意に低下しており,また光照射によって明らかに増加することが認められた。一方,メラトニンの日内変動は正常であったが,分泌量が低下していた。TSHとプロラクチンは低値でしかも日内変動が不明確になっていた。またこれらの所見も光照射によってある程度改善された。
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