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「日本精神病理学会第13回大会」印象記
著者: 井上洋一1
所属機関: 1大阪大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.212 - P.213
文献購入ページに移動 日本精神病理学会第13回大会は,1990年9月27日と28日の2日間,去年に引き続いて名古屋で開催された。A・B・Cの3会場に分かれて活発な討論が行われた。3会場に分かれている上に,筆者が聞いた発表は一部に過ぎないことをお断りし,一般演題については少し触れるに留めたい。
演題は全部で65題あり,分裂病圏の問題を扱っているものが半数に及んだ。妄想に関するもの5題,幻覚に関するもの4題,また新海氏を中心として,近年分裂病の個人精神療法について発表を続けているグループからの演題発表が今年も7題あった。面接中の分裂病患者の精神状態の変化を微細なレベルでとらえて,「正気状態」と「再燃状態」とに分け,前者から後者への移行を「賦活再燃現象」として概念化し,治療的関与を考えていこうとするものである。
演題は全部で65題あり,分裂病圏の問題を扱っているものが半数に及んだ。妄想に関するもの5題,幻覚に関するもの4題,また新海氏を中心として,近年分裂病の個人精神療法について発表を続けているグループからの演題発表が今年も7題あった。面接中の分裂病患者の精神状態の変化を微細なレベルでとらえて,「正気状態」と「再燃状態」とに分け,前者から後者への移行を「賦活再燃現象」として概念化し,治療的関与を考えていこうとするものである。
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