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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻3号

1991年03月発行

文献概要

研究と報告

対人場面における眼球運動の研究

著者: 中島勝秀1 原井宏明2 川口弘剛1 免田賢2 山上敏子2

所属機関: 1九州大学医学部精神神経科 2国立肥前療養所・情動行動障害センター

ページ範囲:P.275 - P.281

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 【抄録】 これまで,社会技術の要素として重要であるとされながら,その評価が困難であった,対人場面における眼球運動の客観的測定を,看護学生22人を被験者として行った。また,自己主張の高低で被験者を3群に分け,眼球運動との関係も分析した。
 従来のロールプレイを利用した評価方法に,i)刺激提示にビデオテープを用い,ⅱ)大画面スクリーンを使用し,ⅲ)眼鏡式アイカメラを採用することで,これまで障害となっていた対人場面での眼球運動の客観評価を可能にした。
 正常者の対人場面での眼球運動は,「話を聞いている時には相手をじっと見つめ,自分が話をする時には注視時間は短く眼球を速く動かす。話の終了後は注視時間が徐々に長くなり相手の反応を待つ」という一定のパターンがみられ,さらに,その傾向は自己主張性が中等度の群と高い群に強く現れていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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