文献詳細
短報
長期間の精神分裂病後に発症したAlzheimer病
著者: 横井晋1 久賀康二朗1 天野直二2 柳下三郎2
所属機関: 1沼津中央病院 2神奈川総合リハビリセンター
ページ範囲:P.307 - P.309
文献概要
Mayer-Gross(1969)はその教科書の中で,痴呆が知能の損傷という意味で使われるならば,精神分裂病はその人格変化とは対照的に,痴呆に陥ることはないと述べている。ここに呈示する症例は30歳前からいわゆる陰性症状に始まりそれに終始し,50歳頃から狭義の痴呆が始まっている。分裂病に痴呆が合併した症例の報告はほとんど見当たらない。
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