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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻4号

1991年04月発行

文献概要

研究と報告

失語症言語治療とコンサルテーション・リエゾン精神医学

著者: 渡辺俊之1 鈴木淳2 安孫子修3 青木孝之1 保坂隆1 狩野力八郎1

所属機関: 1東海大学精神科 2東海大学大磯病院リハビリテーション室 3東海大学リハビリテーション科

ページ範囲:P.395 - P.401

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 【抄録】 失語症者は様々な精神医学的問題を抱えるために,言語治療における心理的側面への配慮の重要性は,以前より指摘されてきた。しかし,こうした配慮が実際の治療場面に十分に生かされているとは言いがたい。
 我々は,失語症言語治療におけるコンサルテーション・リエゾン(以下CL)精神医学の実践を通し,そこに内在する諸問題を検討してきた。本論文では,先ず,失語症者および言語治療の心理的情緒的問題点について,文献的展望および明確化を行い,次に,失語症言語治療におけるCL精神医学の役割について,以下四つの側面からまとめた。①コンサルテーション:失語症者の諸問題について,神経心理学的観点に加え,対象喪失,家族力動の観点から助言する。②リエゾン:治療場面における転移・逆転移を明確化し,治療関係の理解を深める。③精神医学的評価:言語治療士が行う治療上の工夫について,精神医学的側面から評価する。④理論モデルの提示:神経心理学に加え,力動精神医学,コミュニケーション論等の理論モデルを提示する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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