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研究と報告
老人の睡眠特徴に関する疫学的調査—若年者との比較検討
著者: 堀口淳1 佐々木朗1 稲見康司1 助川鶴平1 西松央一1 山本芳成1 印南敏彦1 柿本泰男1
所属機関: 1愛媛大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.403 - P.409
文献購入ページに移動老年者は若年者と比較して睡眠時間が長く,入眠困難(39.2%),中途覚醒(82.2%),早朝覚醒(27.1%)を示す者が有意に高率(p<0.01)で,睡眠薬の服用率も高かった(p<0.01)。一方若年者は老年者と比較し日中の眠気(63.3%)や倦怠感(29.8%),いびき(48.9%),大いびき(24.4%),睡眠中の無呼吸(7.6%)を示す者が有意に高率(p<0.01)であった。また,Restless Legs症候群および睡眠時無呼吸症候群の疑いのある者は,各年代層でほぼ同率に認められた。さらに若年者の寝ぼけ,いびき,および睡眠中の無呼吸は,飲酒習慣が原因の一つとなっている可能性が示唆された。
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