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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻5号

1991年05月発行

研究と報告

アルギニノコハク酸合成酵素欠損症による肝脳疾患の1剖検例

著者: 伊藤陽1 村松公美子1 森茂紀2 青柳豊2 佐藤啓一3 若林孝一4 大浜栄作4

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室 2新潟大学医学部内科学第三教室 3新潟大学医学部病理学第二教室 4新潟大学脳研究所実験神経病理学部門

ページ範囲:P.511 - P.519

文献概要

 【抄録】 挿間性の意識障害と高アンモニア血症を繰り返し,急性脳浮腫で死亡した43歳の成人型高シトルリン血症の1例を報告した。本例は生検による肝の酵素活性分析と剖検による腎の酵素分析の結果,尿素サイクルのargininosuccinate synthetase(ASS)の量の欠乏を病因とするtype Ⅱ高シトルリン血症と診断された。主な剖検所見として肝には脂肪変性,脳には著しい脳腫脹と,肝脳疾患の断血型類似の病変が見出された。ASS欠損症による肝脳疾患の脳病理を中心に考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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