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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻6号

1991年06月発行

展望

てんかんの精神症状

著者: 山口成良1 木戸日出喜1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.574 - P.585

文献概要

■はじめに
 てんかんの精神症状については枚挙にいとまがないほど報告がみられるが,それらをまとめて,意識障害を伴った精神病的状態,意識清明でありながら,挿間性に精神病的状態を呈するもの,さらに慢性の精神病的状態を呈するものの3つに分けたBruens12)の分類(表1)がよく知られている。本展望では,第1にてんかん発作としての精神症状,特にてんかん発作重積状態status epilepticusとしての欠神重積状態absence statusと複雑部分発作重積状態complex partial statusの精神症状,第2に挿間性の精神病的状態,第3に慢性の精神病的状態,特に精神分裂病様状態,そして最後にてんかんの知能,性格,認知機能などに及ぼす影響などについて,触れたいと思う。なお,てんかんの精神病状態の精神病理については最近,清野と井上63)による,また,てんかんの精神病理については河合ら34,76)による優れた展望がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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