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研究と報告
文献概要
【抄録】 わが国の有床精神科1,564施設に受診・入院した薬物依存例915例について,薬物依存の発生因を初回使用動機・人間(交友)関係・家庭環境・性格特性の面から検討した。
初回使用動機は医療用薬物(鎮痛薬・睡眠薬・抗不安薬)群と非医療用薬物(有機溶剤・覚せい剤)群および医療用薬物でありながら非医療用薬物群に属する鎮咳薬に分類できた。人間(交友)関係では,非医療用薬物群におけるpeer group,peer pressureの果たす影響の大きさを指摘し,睡眠薬では医療関係従事者との結びつきの高さを指摘した。家庭環境では扶養者の扶養態度としての「放任」の高さ,鎮咳薬・睡眠薬依存者の扶養者間の扶養態度の食い違いの大きさ,有機溶剤・覚せい剤依存者の扶養者間での不和の多さを指摘した。
また,薬物依存の発生には本人の性格特徴も関係している可能性があることを指摘した。
初回使用動機は医療用薬物(鎮痛薬・睡眠薬・抗不安薬)群と非医療用薬物(有機溶剤・覚せい剤)群および医療用薬物でありながら非医療用薬物群に属する鎮咳薬に分類できた。人間(交友)関係では,非医療用薬物群におけるpeer group,peer pressureの果たす影響の大きさを指摘し,睡眠薬では医療関係従事者との結びつきの高さを指摘した。家庭環境では扶養者の扶養態度としての「放任」の高さ,鎮咳薬・睡眠薬依存者の扶養者間の扶養態度の食い違いの大きさ,有機溶剤・覚せい剤依存者の扶養者間での不和の多さを指摘した。
また,薬物依存の発生には本人の性格特徴も関係している可能性があることを指摘した。
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