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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻7号

1991年07月発行

文献概要

資料

全人的医療とリエゾン精神医学に関するアンケート調査—大阪市立医療施設に所属する医師を対象として

著者: 赤埴豊1 吉野祥一1 奥田治1 藤井暁2 長尾圭造1 大野京介1 本多直弘1 篠原貞雄3 大澤修司4

所属機関: 1大阪市立桃山市民病院精神神経科 2大阪市立桃山市民病院内科 3大阪市立住吉市民病院精神神経科 4大阪市立北市民病院精神神経科

ページ範囲:P.767 - P.773

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 現代医療の進歩はめざましく,医療の高度化や専門分野への細分化が急速に進みつつある。このような中で,医療への患者の期待はますます大きくなりつつあるが,反面,医療への不信や不満が増大する危険のあることも無視しえない状況である。このような危険を防ぎ患者の多様なニーズに対応するためには,心理・社会的側面を含め患者全体を対象とする全人的医療(包括的医療)への方向づけを目指す必要がある。一方,総合病院の精神科医療において,近年リエゾン精神医学としての立場が注目を集めている。各診療科からの要請を受けチーム医療を行っていくというリエゾン精神医学の立場は,全人的医療の観点からみてもその役割は重要であり,様々の医療の分野でその試みがなされている(柏木6)1984,黒澤9)1986,アルフォンス・デーケン4)1986,篠原13)1989)。
 大阪市勤務医師会では1988年8月にリエゾン研究会を発足させ,総合病院における全人的医療に関する研究を行ってきた(大阪市勤務医師会1989)。今回その活動の一環として,大阪市立医療施設に勤務する医師を対象に全人的医療ならびにリエゾン精神医学についての意識調査を行い,その全般的傾向ならびに内科系,外科系での相違を明らかにした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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