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文献詳細

雑誌文献

精神医学33巻9号

1991年09月発行

文献概要

研究と報告

救急精神医療における「応急入院」の実態と意義—緊急措置入院との比較から

著者: 江畑敬介1 木戸昭一2

所属機関: 1東京都立松沢病院 2東京都多摩総合精神保健センター開設準備室

ページ範囲:P.945 - P.951

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 【抄録】 1988年7月1日の精神保健法改訂後,1年9カ月間に松沢病院へ入院した応急入院33例と緊急措置入院90例について,家族社会的背景,診断,事例化過程,ストーン基準による入院判定などを比較調査した。その結果は,次のとおりである。(1)両群の家族社会的背景に有意な相違はなかった。(2)両群の疾病分布に有意な相違はなかった。(3)状態像の分布には有意な相違があり,応急入院では緊急措置入院に比べて,昏迷(亜昏迷)状態が多く幻覚・妄想状態が少なかった。(4)精神科救急事例は,法律モデル的事例,医療モデル的事例,身体救急的事例の3型に分けられるが,それらは互いに重畳している。(5)ストーンの基準によって判定すると,応急入院の93.9%,緊急措置入院の95.6%が適合した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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