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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻1号

1992年01月発行

文献概要

展望

乳幼児精神医学—その射程と展望

著者: 本城秀次1

所属機関: 1名古屋大学教育学部家族発達臨床学教室

ページ範囲:P.6 - P.21

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■乳幼児精神医学とは-その歴史と特色
 乳幼児精神医学(Infant Psychiatry)という用語が用いられるようになったのはそれほど古いことではない。
 1976年,Rexfordら68)によって編集されたInfant Psychiatry:A New Synthesisという書物が乳幼児精神医学という名称を冠した最初のものと思われる。この本は,Journal of the American Academy of Child Psychiatry誌に発表された乳幼児に関する優れた研究論文を1冊の本に編集したものであり,その目的は,児童精神科医が乳幼児の精神的問題に関心を抱き,早期介入に積極的に従事するとともに,臨床的実践と実験室的研究の緊密な連携をめざしたものである。こうした流れの中で,世界乳幼児精神医学会結成の準備が進められ,1980年にポルトガルのカスカイスで第1回世界乳幼児精神医学会が開催されるに至った。その後,同学会は3年に1回開催されており,順調な発展を遂げている85)。そして,第1回,第2回大会の成果が,それぞれFrontiers of Infant PsychiatryのVol. 1とVol. 2として出版されている。また,Infant Mental Health Journalが学会の機関誌として採用されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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