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研究と報告
森田療法施行中の治療者イメージ
著者: 立松一徳1
所属機関: 1神奈川県立厚木病院精神科
ページ範囲:P.23 - P.29
文献購入ページに移動 【抄録】 森田療法施行中の入院患者3名を対象として治療者のイメージを中心とする継時的な調査を行った。その結果,3名に共通した傾向がみられた。神経症克服の方法と過程を知り抜いた指導者とみる治療者イメージそのものは,治療者の著書を読んだ時点で成立し,一貫して維持される。しかし,外見上の平板な治療経過にもかかわらず,治療者に対する信頼や期待のあり方は,自己や治療に対する信頼感の動揺に連動して変化し,このことが治療的にも重要であると考えられた。
治療者の担う役割は,3点にまとめられた。(1)問題設定と治癒に至る過程の体系的モデルの提供者となる,(2)この体系の核として一貫した信頼の対象,よりどころとなる,(3)患者の信頼感の動揺に巻き込まれることなく,これに対して直接には何もしない存在であり続ける。これらは,不問的態度と呼ばれる森田療法の治療者の基本的あり方に対応するものと考えられた。
治療者の担う役割は,3点にまとめられた。(1)問題設定と治癒に至る過程の体系的モデルの提供者となる,(2)この体系の核として一貫した信頼の対象,よりどころとなる,(3)患者の信頼感の動揺に巻き込まれることなく,これに対して直接には何もしない存在であり続ける。これらは,不問的態度と呼ばれる森田療法の治療者の基本的あり方に対応するものと考えられた。
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