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「精神医学」への手紙
Letter—米国における薬物乱用の変遷と用語について/Answer—レターにお答えして—speed freakと摂取経路の変化
著者: 和田清1
所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所
ページ範囲:P.112 - P.113
文献購入ページに移動 「経鼻的ならびに喫煙摂取を行った覚醒剤依存の症例」1)の中で,米国における薬物乱用の変遷および用語について,少々誤認が認められるので,私の知る限りの変遷および用語について紹介したい。
元来,米国におけるコカイン乱用の主な使用法は静注ではなく,経鼻的方法だったようです。コカイン無料電話相談での調査では61%が経鼻的使用だった(1984年)といいます4)。ところが1983年にバハマ諸島で,吸煙可能な「クラック」と呼ばれるコカインのフリーベースが作られ,このクラックの流入が1980年代後半から始まる今日の米国の状況を生み出す大きな要因の1つになったようです2)。
元来,米国におけるコカイン乱用の主な使用法は静注ではなく,経鼻的方法だったようです。コカイン無料電話相談での調査では61%が経鼻的使用だった(1984年)といいます4)。ところが1983年にバハマ諸島で,吸煙可能な「クラック」と呼ばれるコカインのフリーベースが作られ,このクラックの流入が1980年代後半から始まる今日の米国の状況を生み出す大きな要因の1つになったようです2)。
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