icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻10号

1992年10月発行

文献概要

研究と報告

交代制勤務者の睡眠覚醒障害と抑うつに関する検討

著者: 堀口淳1 田中昭1 助川鶴平2 伊賀上睦見3 高須賀康子3 矢野かほる3 井上博幸3

所属機関: 1愛媛大学保健管理センター 2医療法人鶯友会牧病院 3愛媛大学医学部附属病院

ページ範囲:P.1113 - P.1118

文献購入ページに移動
 【抄録】 3交代制夜間勤務に従事する看護者と企業に勤務する日勤労働者を対象として,睡眠覚醒障害に関するアンケート調査とZungの自己評価式抑うつ尺度を実施し,看護者530人と企業勤務者948人の回答を分析した。看護者は企業勤務者と比較して入眠困難(59.0%),中途覚醒(54.9%),早朝覚醒(29.6%)を示すものが有意に高率で,日中の眠気(80.0%)や疲労感(56.7%)も高率であった。さらに看護者ではいびき(54.2%)や無呼吸(16.2%)といった睡眠時無呼吸症候群の疑われるものや,restless legs症候群(18.9%)や睡眠時ミオクローヌス症候群(13.5%)の疑われるものも有意に高率であった。またZungの自己評価式抑うつ尺度でも,看護者では軽度うつ(41.1%),中等度うつ(19.2%),重度うつ(7.8%)と,企業勤務者より有意に高率に抑うつ傾向を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?