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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻10号

1992年10月発行

文献概要

「精神医学」への手紙

Letter—「病相頻発型気分障害の10例の臨床的特徴」について/Answer—レターにお答えして—Wehrらの報告との異同

著者: 冨高辰一郎1 坂元薫1

所属機関: 1東京女子医科大学神経精神科

ページ範囲:P.1146 - P.1147

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 Dunnerらが1974年にラピッドサイクラー(以下RC)という概念を提唱して以来,欧米を中心として臨床研究が進められていますが,最近本邦でも本誌を中心としてその研究報告が掲載されるようになってきました。本誌第34巻第4号には中村氏らがRCのレトロスペクティブな調査報告をされており興味深く拝見しましたが,ここで私どもの意見を簡単に述べさせていただきます。
 中村氏らはその報告において「病相頻発化開始時より平均7.9年の経過を調べ,少なくとも調査時点から遡った2年間にほぼ寛解しているものが3名,1〜2年に1回の軽度ないし中等度の躁かうつの病相がみられるものが5名,自殺者が2名であった。」と述べ,それをRCの研究では評価の高いWehrら2)の結果と比較し「ほぼ一致したもの」と考察しています。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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