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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻12号

1992年12月発行

特集 精神科領域におけるインフォームド・コンセント

精神医療におけるインフォームド・コンセントの法的側面

著者: 丸山英二1

所属機関: 1神戸大学法学部

ページ範囲:P.1285 - P.1291

文献概要

 本稿はインフォームド・コンセント(医師の説明に基づく患者の同意)の法理について,その一般的理論を概説したのち,精神医療におけるその適用を論じようとするものである。そのさいに扱われるのは,法的要件を定めるものとしてのインフォームド・コンセントの法理である。すなわち,本稿の議論は,法的責任(主として民事責任=損害賠償責任)が課されることを回避するために充足することが求められる要件に関するものに限られる。それゆえに,本稿で述べる要件が満たされても,医学倫理上望ましい医療がそこから生まれるとは限らない。換言すれば,本稿で求められる要件の充足は,望ましい医療の必要条件にすぎず,十分条件ではない,ということになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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