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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻2号

1992年02月発行

文献概要

短報

Chlorpromazineが奏効した開眼失行例

著者: 堀口淳1 田中昭1

所属機関: 1愛媛大学保健管理センター

ページ範囲:P.197 - P.199

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 開眼困難を来す疾患には開眼失行やMeige症候群などがあるが,その病態生理学的な原因は現在のところ不明である。開眼失行の場合,その大部分は錐体外路疾患の随伴症状として報告1〜3)されており,上眼瞼挙筋の核上性神経支配異常による開眼困難と考えられている。筆者らはこれまで,開眼失行やMeige症候群を呈する患者の主に薬物治療について論じてきた6,7)。今回筆者らは,各種の薬物治療が無効であった症例で,chlorpromazineの投与が奏効した開眼失行の1症例を経験した。現在までのところ,chlorpromazineが奏効した開眼失行例の報告はなく,貴重な症例と考え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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