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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻3号

1992年03月発行

文献概要

シンポジウム 境界例の診断と治療

境界例の今日的課題

著者: 皆川邦直1

所属機関: 1東京都精神医学総合研究所

ページ範囲:P.319 - P.330

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■境界例概念の変遷
 我が国では井村37)が,Hochらの偽神経症性分裂病32〜34),Zilboorgのambulatory schizophrenial29,130)と,Knightの境界状態55,56)を中心に境界例概念を紹介した。続いて武田は,境界例(境界線症例)116)の臨床記述をしたが,Shenken105)の考えをも参照して,仮性神経症型,妄想反応型,混合型(中間型)3型に分類した。
 ところでHoch,Zilboorg,Bychowsky5,6)らは境界例を分裂病概念の内側ないし辺縁にあるものとしてとらえていたといえるが,この流れはKetyらの境界分裂病50,122),ならびに分裂病型パーソナリティ障害110,111)に至るといえよう。我が国では武田,小此木-岩崎94),三浦-小此木ら74〜77),笠原-藤縄ら12,43),安永124),神田橋41,42),河合47),船橋-村上ら13,44,84)などの研究を含めることができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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