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文献概要
シンポジウム 境界例の診断と治療
討論:境界例問題の現在
著者: 林直樹1
所属機関: 1都立松沢病院
ページ範囲:P.331 - P.336
文献購入ページに移動■はじめに
境界例は精神医学の分野で特別に活発な議論が展開されている領域の1つである。しかしその議論は錯綜,混乱していて,その落ち着き先は現在もなお定まる気配がないというのが正直な印象であろう。それはまた現代という時代の影響を色濃く受けている存在であり,この時代を象徴するものになっている観がある。本稿ではこのような境界例概念が現在抱えている混乱や矛盾,そしてその課題について,これまでに展開された境界例に関する議論に沿いながら討論を進めたい。
境界例は精神医学の分野で特別に活発な議論が展開されている領域の1つである。しかしその議論は錯綜,混乱していて,その落ち着き先は現在もなお定まる気配がないというのが正直な印象であろう。それはまた現代という時代の影響を色濃く受けている存在であり,この時代を象徴するものになっている観がある。本稿ではこのような境界例概念が現在抱えている混乱や矛盾,そしてその課題について,これまでに展開された境界例に関する議論に沿いながら討論を進めたい。
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