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巻頭言
評価基準の取り方と精神医学
著者: 假屋哲彦1
所属機関: 1山梨医科大学精神神経医学教室
ページ範囲:P.456 - P.457
文献購入ページに移動 精神医学に限らずいろいろな分野で,評価基準の取り方を慎重に検討しなければならないことは多い。少し本題から外れるが,はじめに筆者が生活している山梨県と関連した話題から述べることにする。昨年11月の新聞紙上で,豊かさ指標第1位,山梨県という記事をご記憶の方もおられるであろう。経済企画庁は,昨年11月19日の閣議に1991年度の国民生活白書を提出し,了承された。その白書には,「東京と地方—豊かさへの多様な選択」と副題がつけられ,国民生活の住居,労働,レジャーなどの分野で東京と地方の暮らしを比べている。また,独自に作成した都道府県別豊かさ総合指標では,地方のほうが東京圏より豊かと判断,総合指標で山梨県が第1位というものである。この記事は,山梨県にとって明るい情報であるが,一方で意外であると感じた人も多かったようである。
山梨県は,山が美しく,風光明媚であり,富士山や富士五湖を有し,空気はきれいでおいしい。しかし,生活の便利さという点などからは理解しにくい面もある。
山梨県は,山が美しく,風光明媚であり,富士山や富士五湖を有し,空気はきれいでおいしい。しかし,生活の便利さという点などからは理解しにくい面もある。
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