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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻5号

1992年05月発行

文献概要

研究と報告

Familial restless legs syndromeを合併したperiodic limb movement disorderの1例—L-DOPAによる治療効果について

著者: 松本三樹1 武藤福保1 直江裕之1 鎌田隼輔1 千葉茂1 宮岸勉1

所属機関: 1旭川医科大学医学部精神科神経科

ページ範囲:P.505 - P.512

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 【抄録】 Familial restless legs syndrome(FRLS)を合併したperiodic limbmovement disorder(PLMD)の1例を報告した。Colemanらの基準を用いて睡眠ポリグラムを分析した結果,periodic limb movement index(PLM index)およびperiodic limb movement-arousal index(PLM-arousal index)はそれぞれ101.3および81.8であった。また,multiple sleep latency test(MSLT)の平均入眠潜時は3.13分であった。本症例に対してL-DOPA100mgとbenserazide25mgの就寝前投与を開始したところ,PLM indexおよびPLM-arousal indexはそれぞれ44.1および7.9に低下し,FRLSも抑制された。また,MSLTの平均入眠潜時は10.00分に延長し,脳脊髄液中のホモバニリン酸濃度は治療前の22.8ng/mlから37.0ng/mlに増加した。
 以上の結果から,本症例におけるPLMDおよびFRLSの発現機序の1つとして,中枢神経ドーパミンニューロンの活性低下が関与していることが推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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