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研究と報告
抗精神病薬大量投与中の精神分裂病患者にみられた熱射病の1例
著者: 白石弘巳14 長島薰2 仲谷誠15 一瀬邦弘16 栗田慶子1 栗田正文1 融道男3
所属機関: 1栗田病院 2聖マリアンナ医科大学第1内科 3東京医科歯科大学精神神経科 4現・埼玉県立精神保健総合センター 5現・獨協医科大学精神神経科 6現・都立多摩老人医療センター
ページ範囲:P.627 - P.635
文献購入ページに移動分裂病患者の高温環境下での不適切な行動や,向精神薬の使用が熱射病罹患の危険因子になることを述べた。特に,抗精神病薬による抗ドーパミン作用が視床下部の体温調節中枢を抑制し,末梢への抗コリン作用や抗α交感神経抑制作用による修飾も加わり,熱射病の発症に関与すると考え,悪性症候群との関連について考察を行った。精神分裂病患者に抗精神病薬を投与する場合,悪性症候群のほか,熱射病の合併にも十分な注意が必要であることを指摘した。
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